谷弘児「地獄のドンファン」(1984年5月15日発行)
「昭和五×年、秋。
若い女性が一夜にして老衰し、ショック死するという事件が頻発する。
死体には外傷はなく、体内にも毒物の痕跡はなく、原因は全く不明。
唯一の手掛かりは、被害者が生前、黒木鳥男という風変わりな青年に会っていたことであった。
警視庁特務捜査官、神山京介は彼に会い、真相を確かめるため、蝙蝠亭へと向かう。
そこは、黒木鳥男の住む城館の近くにあった。
蝙蝠亭にいるのは、中国人の主人に、爬虫類学者の城所四郎、女優の藤原華江、そして、サングラスをかけた外国人男性、アラン・ドリスコール。
城所四郎は、婚約者を老衰死で亡くしており、黒木鳥男を憎悪する。
しかし、黒木鳥男には目で人を操る力があり、その目を見てしまうと、自由を奪われるのであった。
神山京介は、中国人の主人から、老衰死の犯人が黒木鳥男であると知らされる。
時を同じくして、藤原華江が、鳥男にさらわれ、城館へと連れ去られてしまう。
神山京介はその城館へと向かうのだが、あえなく捕らえられてしまい…。
怪青年、黒木鳥男の秘密とは…?
そして、鳥男がその目を恐れる、アラン・ドリスコールの正体とは…?」
(「ガロ」連載)
奇想天外、かつ、マニアックなこだわりをふんだんに盛り込んだ物語を、独特な描き込みで読ませる漫画家、谷弘児先生。
「地獄のドンファン」は文句なしに傑作なのですが、文庫サイズのため、非常に読みにくいのが残念。
私の視力が衰えつつあることを差し引いても、小さな文字はところどころ判別できないのに加え、黒地に文字が潰れて読めないところもあります。
大判な本で読めないものでしょうか?(掲載誌でないと無理かも)
う〜ん、無念…。
2021年2月11日 ページ作成・執筆