高橋構造「ガニメデ 〜殺戮の島〜@」(2020年12月1日初版発行)

・「第1話 惨劇」
 ○○県沖、厳天島(人口1058人、面積128.69平方キロメートル)。
 主に漁業で成り立っているが、最近、島はリゾート地として開発されようとしていた。
 そのリゾートホテル建設予定地で、漁師の一家が惨殺される。
 本土から、殺人課の芝と吉澤の二人の刑事がやって来て、島の駐在、倉田が殺人現場に案内する。
 現場は凄惨極まりないもので、三体の死体は腹を食われ、身体中に穴があき、血を抜かれていた。
 ベテランの芝も殺害方法や犯人の見当が全くつかず、検視官の到着を待つしかない。
 また、島に嵐が接近しており、倉田は駐在所に戻るよう勧める。
 芝は一人、現場に残るのだが、そこで目にしたものとは…?

・「第2話 検視官」
 島に到着した検視官は、鈴浦圭という若く小柄な女性であった。
 彼女は嵐にもかかわらず、殺人現場を見に行くと、何故か死体が消えていた。
 しかも、近くの木の枝に、変わり果てた芝の死体がぶら下がっていた。
 手掛かりは「磯の臭い」だけで、犯人の正体は不明。
 とりあえず、島民達は公民館に集まり、警戒するしかない。
 だが、農家の男性が、飼牛を心配して、家に戻ろうとする。
 倉田は、吉澤、鈴浦圭と共に、軽トラに乗って、牛を助けに向かうのだが…。

・「第3話 乱獲」
 三人は公民館に戻り、巨大なカニを見たことを話すものの、一笑に付される。
 更に、ホテル支配人の城岡と建設員達が公民館にやって来て、ますます混乱。
 そんな最中、巨大カニが公民館を襲撃する。
 人々は次々と肉塊と化し、カニの餌食となっていく。
 ホテル建設員の堺達はカニに立ち向かおうとするのだが…。

・「第4話 我蛙眼出」
「島の長老は、あのカニは「我蛙眼出(ガニメデ)様」で、シオマネキの巨大な変異種だと言う。
 圭、吉澤、堺の三人はガニメデを倒すために、建築現場のダイナマイトを入手。
 一方、ホテル支配人の城岡はガニメデを生け捕りにしようと考える。
 城岡達はトラックで道路にエサをばらまき、ガニメデをおびき寄せる。
 軽トラの圭達はガニメデを攻撃するのだが、城岡達の妨害にあい…。

・「第5話 来襲」
 一度はガニメデの捕獲に成功したものの、ガニメデは底知れぬパワーで自由になる。
 建設員達が片端からブチ殺されていく中、倉田がある情報を持って、その場に駆け付ける。
 圭は、ある作戦を成功させるため、ガニメデの前に立ちはだかる…。
(「マンガTOP」2020年6月〜9月配信分収録)

 巨大カニ(注1)が暴れて、人を殺しまくるマンガで、私はこういうマンガが大好きです。
 二巻をずっと心待ちにしていたのですが、何故かは知らねど、高橋構造先生は別の作品の執筆に移ってしまったようで、いまだに続巻は出ておりません。
 そりゃないぜ、セニョール!!(by ケーシー高峰…と見せかけて、実は大槻ケンジさん)
 続きが気になって仕方ありませんので、続編をお願いできないものでしょうか?

・注1
 巨大カニが出てくるホラー映画と言えば、「グルメホラー 血まみれ海岸・人食いクラブ 地獄のシオマネキ カニ味噌のしたたり」が有名(?)ですが、未見です。
 DVDが出ておりますので、時間のある方は「ガニメデ」と見比べてくださいませ。

2022年2月21日 ページ作成・執筆

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