三部けい
「鬼燈の島@」(2008年6月22日初版発行)
「鬼燈の島A」(2008年11月22日初版発行)



 収録作品

「鬼燈の島」
・「第一話 ウツクシイ島」(「ヤングガンガン」2008年1号)
 夏。
 鈴原心(小学四年)と夢(五歳/盲目)の兄妹は鬼燈学園のある島にやって来る。
 兄妹は母親に捨てられ、餓死寸前のところを保護された。
 鬼燈学園は、家庭の問題から心に傷を持った子供達が集団生活を送る。
 この島の住人は、鈴原兄妹を除くと、たったの八人。
 大人が四人の教師で、老人の豊田園長、眼鏡をかけた桑舘、無口で体格のいい臼井、新任の甲斐雪乃。
 生徒達も四人で、
 須藤力也(小学六年生)〜ガキ大将タイプ。両親が服役中で、虚言癖・妄想癖あり。
 宮崎初音(小学五年生)〜母親と内縁の夫の暴力により、失語症となる。その後、両親に捨てられる。
 藤井秀一郎(小学四年生)〜天才タイプ。母子家庭に育ち、無理心中に巻き込まれたことから、大人を敵視する。
 八海太(小学四年生)〜過食症。両親が亡くなり、祖父母に育てられるが、現実逃避のため、食べ物が手放せなくなる。
 以上のように、子供達は皆、複雑な問題を抱えていた。
 教室で他の子供達と一緒になった時、心は力也から警告を受ける。
 それは、死にたくなかったら、大人の言うことを信じるな、というものであった。
 先生達は何かを隠しているようなのだが…。
・「第二話 イナクナッタ子ドモ」(「ヤングガンガン」2008年2号)
 心と夢は自然豊かな島で楽しく暮らす。
 ある時、彼は力也と太に呼び出され、ボイラー室へと入る。
 そこで、力也は心に二つの誓いを立てろと命じ、この島の秘密を教える。
 まず、島から急に消えたヒサノブという少年のこと。
 桑舘によると、彼は急病で町の病院に行ったとのことだが、本当は、この島の秘密を知り、それを大人に話したため、消されてしまったらしい。
 そして、もう一つは、島に出る「白いワンピース」の姿の、小学生らしい女の子の幽霊のこと。
 彼女も久信と一緒で、秘密を知ったために、消されてしまったと話す。
 心は力也に「大人の言う事を信じるな」と「本当の事は大人に話すな」という二つの誓いを立てされ、彼らの仲間となる…。
・「第三話 登ッテハイケナイカイダン」(「ヤングガンガン」2008年3号)
 心は学園が金網で囲まれていることに気づく。
 だが、力也は金網の外にこっそり出かけていた。
 ある夜、心は、足音を聞き、ドアの窓から外を覗く。  すると、廊下を初音が通るところで、その後ろを桑舘が廊下を怖い顔をして通るのを目撃。
 桑舘は入浴中の初音を襲おうとするも、それを察した秀一郎と心の二人がそれを阻止する。
 翌日、教室で、秀一郎が皆に声をかけ、この学園がどういう所か「証拠」を見せると話す。
 彼は渡り廊下への隠された入り口を発見し、上がってはいけないと言われた階段を上がる。
 その階段の下にあった部屋で、彼らが見たものとは…。
・「第四話 知ッテハイケナイコト」(「ヤングガンガン」2008年5号)
 島の恐ろしい秘密を知った子供達。
 彼らは、大人の前では、何も知らないふりをするが、決して警戒を緩めない。
 ある時、力也が心に打ち明け話をする。
 彼によると、この島から昔、石炭が採れたというのは嘘で、本当は金山なのであった。
 園長は学園を隠れ蓑にして、ひそかに金を掘り出し、それに気づいたヒサノブは消されると話す。
 力也は、この学園では生きられないと、金を手に入れようと決意していた。
 その晩、心と夢は脱衣所で太と出会う。
 彼は心にある秘密を話すのだが…。
・「第五話 狙ワレタノハダレ?」(「ヤングガンガン」2008年6号)
 ある日の放課後、力也は、金を探すため、金網を越え、山に向かう。
 一方、初音は浅瀬で貝殻を採っていた。
 その時、全裸の桑舘が彼女の方に向かってくる。
 逃げ場を探す彼女の前に、白いワンピースの少女の霊が現れ…。
・「第六話 ミズケムリノ向コウガワ」(「ヤングガンガン」2008年7号)
 雷雨の夜。
 子供達は、土砂降りの中、先生達が力也を担架で運ぶのを目撃する。
 翌日、雪乃は彼が裏山の崖から落ちたために、怪我をして、船で町の病院に運ばれたと話す。
 心と秀一郎は裏山を調査するが、雨で足跡も何も残っておらず、詳しいことはわからない。
 だが、秀一郎は、力也が先生に殺されたと断言する…。
・「第七話 ドウシテ嘘ツクノ?」(「ヤングガンガン」2008年9号)
 臼井先生が屋根を修理した後、梯子から足を踏み外して、首の骨を折って亡くなる。
 心と秀一郎は発見するも、あえて黙っていた。
 その後、雪乃が発見し、臼井の死体は船で運ばれ、島の大人は雪乃だけになる。
 彼女は事故現場の梯子を調べ、あることに気づく。
 昼食の後、彼女は生徒達に話をするが…。
・「第八話 開ケテチョウダイ」(「ヤングガンガン」2008年10号)
 夜、心は、雪乃が竹刀を持って、秀一郎の後をつけているのを見る。
 更に、覗き見しているところを雪乃に気づかれてしまった。
 雪乃に部屋に入れるよう頼まれるが、心は拒否。
 雪乃は彼に「知っているんでしょう?」と言って、その場を去る。
 翌日、授業は自習となる。
 心は皆に島から脱出しようと提言し、秀一郎が脱出に最適な日を決める。
 決行は五日後、先生達が初七日で島を留守にする時…。
・「第九話 逃ガサナイ」(「ヤングガンガン」2008年11号)
 法要から先生達が帰ってきた後、子供達は先生の食事に睡眠薬を混ぜる。
 先生達が眠っている間に、子供達は裏山を越えて、古い船着き場を目指す。
 だが、雪乃は夕食をとらず、子供達の逃亡に気づく…。
・「第十話 ダイジナダイジナコ供タチ」(「ヤングガンガン」2008年14号)
 先生達は外部との連絡手段を絶たれていることを知る。
 これから五日間、島は外界から隔絶される。
 先生達は子供たちが「行方不明」になってはいけないので、三人だけで彼らを追うことにする。
 子供達が一本道を言っているとすれば、行きつく先は一つ…。
・「第十一話 カミサマハ居ナイ」(「ヤングガンガン」2008年15号)
 子供達が休憩をとっている時、夢は大人の男らしい声を聞く。
 先生達が追ってきたと思い、初音は、先の様子を見に行った秀一郎に知らせに行く。
 心や太達が先に進むと、そこに墓場があった。
 墓場には慰霊碑があり、「殺された子供の墓場」だと心は思う。
 ようやく彼らは秀一郎に追いつくが、先に行った初音の姿がない。
 戻って調べると、彼女は、墓場のそばの穴に落ちたようであった。
 秀一郎が見つけた階段を降りると、そこは「炭鉱跡」で…。
・「第十二話 ゼンブ見エテルヨ」(「ヤングガンガン」2008年17号)
 太と夢にその場から動かないよう言いつけ、秀一郎と心は初音を探しに出かける。
 進むと、ここは坑道ではなく、何かの貯蔵庫のような場所であった。
 二人は初音を発見するが、彼女は気絶していて、桑舘が彼女にいたずらをしようとしていた。
 彼女を助けるために、まず心が桑舘をおびき出す…。
・「第十三話 ジコデ死ニタイカ?」(「ヤングガンガン」2008年18号)
 心は桑舘を振り切り、太と夢を連れ、待ち合わせ場所のポンプへと移動する。
 しかし、桑舘に付けられており、心と夢は太とはぐれてしまう。
 心と夢は桑舘に追われ、ピンチとなった時、二人の前に、白い服の少女の幽霊が現れる。
 一方、初音をおぶって逃げる秀一郎は、地下で園長の姿を見る。
 彼は園長を足止めしようとするのだが…。

・「トガビト」(「ヤングガンガン」2007年2号/単行本A収録 )
「カスカは「トガビト」の少女。
 「トガビト」とは「自分の罪を償うために他人を裁く」犯罪者で、人々から忌み嫌われていた。
 ある日、彼女はビギットという青年に声をかけられ、昼食をご馳走になる。
 彼は弟のセレットは病弱で、夜はいつも熱を出し、昼間は家で本ばかり読んでいた。
 その夜、カスカはビギットに別れを告げた後、、連続女性殺人版「シザーファング」を捜して、倉庫街へと向かう。
 若い女性の悲鳴を聞き、彼女は犯人と対面するが、それはビギットであった…。

2022年6月14・15・21日 ページ作成・執筆

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