大迫純一「魔諭邏」(1988年5月10日初版発行)

 「魔諭邏(まゆら)」は「魔を諭し邏(まわ)るもの」。
 外見は高校生ぐらいの少女だが、その正体は鬼であった。
 彼女の使命は人間の醜い心から生れた「妖怪」を狩ること。
 果てしない戦いの日々、彼女が救われる日は来るのであろうか…?

・「Fright1:Chopper」
「人が真っ二つに切断されるという殺人事件が連続して起きる。
 刑事の氷頭宗光は真夜中の町で犯人を追うが、それは異形のモンスターであった。
 呆然とする彼の前に「まゆら」と名乗る少女が現れる。
 彼女がモンスターと対峙した時、彼女は自分の正体を明らかにするが…」

・「Fright2:Evocation」
「刑事を退職した氷頭宗光は私立探偵になり、まゆらを助手としてそばに置く。
 まゆらは全く正体不明の存在であったものの、普段はどこにでもいる少女であった。
 二人が服を買い物した帰り、氷頭は遅い時間なのに博物館に灯りがついていることを訝る。
 まゆらは異変を察し、駆けつけると、中には惨殺死体が幾つも転がっていた。
 二階の展示室に上がると、まゆらは強大なパワーを感じる。
 妖怪は生まれたばかりで、実体はなかったが、その代わり、展示物を使って二人を襲う。
 そのパワーの源は一人の少年で、彼はいじめっ子たちに復讐しようとしていた。
 そして、少年を操っているのは…?」

・「Fright3:Believer Machine」
「まゆらが出会った少女、みづき(魅堕姫)。
 彼女はまゆらの仲間で、まゆらは彼女を探偵事務所に招くが、氷頭に怒られ、みづきは姿を消してしまう。
 翌日、都会のど真ん中に地面を突き破って、巨大な骸骨が出現。
 まゆらはみづきが骸骨に戦いを挑むのを目にして、自分も彼女に協力する。
 だが、二人の力をもってしても、この妖怪は手ごわく、骸骨は人々の「思考」を吸って、どんどん肉体を獲得していく。
 一方、氷頭は骸骨を倒すには「聖域」が必要と知り、ある作戦を立てる…」

・「Fright4:Night Rider」
「氷頭は女子高生から依頼を受ける。
 彼女の兄はバイクの走り屋で、峠のカーブで崖下に転落し亡くなっていた。
 彼の死体には頭部がなく、妹は暴走族に殺されたと訴える。
 だが、その死んだ兄らしき人物が暴走族を片っ端から壊滅させていた。
 氷頭は昔の部下だった暴走族を呼び、女子高生の兄をおびき出すが…」

・「Fright5:Deterioration」
「まゆらは寿命が尽きつつあった。
 妖怪の一族はまゆらを救う恐れのある氷頭を抹殺するため、刺客を送る。
 まゆらは地下街で刺客と壮絶なバトルを繰り広げ…」

・「Fright6:Tell me!!」
「妖怪の一族は総力を挙げて氷頭を襲う。
 まゆらはみづきの制止を振り切り、単身、妖怪たちに戦いを挑む。
 しかし、多勢に無勢、まゆらは瀕死の重傷を負い、氷頭とまゆらは炎に囲まれる。
 氷頭はまゆらに「死ぬな」と呼びかけ、彼の願いが通じた時…」

・「Making of 魔諭邏」
「『まゆら』初期設定集」
「こんな『まゆら』もあるんですよ」
「あとがきにかえて 三十三間堂奇談」

 小説家・脚本家として知られる大迫純一先生(1962〜2010)の漫画家としての作品です。(wikipediaによると、作品は幾つもあるものの、単行本化されたのはこれだけとのことです。)
 「ロリ美少女が変身してグロテスクな妖怪と戦う」というよくあるタイプの内容ですが、長く小説家・脚本家として活躍されただけあって、ストーリーや台詞は割としっかりしております。
 また、絵は丁寧に描かれているだけでなく、グロ描写にもかなり力を入れており、好感が持てます。
 当時はかなり人気があったらしく、一部の方(50歳以上の男性)は懐かしく感じるのではないでしょうか。

2026年1月1日 ページ作成・執筆

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