張六郎「落首村」(2024年7月23日初版発行)
・「前編」(「月刊コミックフラッパー」2024年5月号)
「冬宮十(ふゆみや・とう)は内向的な少女。(両親の離婚により中学卒業後、自立。)
彼女が会社をリストラされた夜、唯一の友人で獣医師の秦絹光(はた・けんこう)から旅行のお誘いを受ける。
秦絹光は中学校の同級生で、ペットのネズミを診てもらいに行った時に再会したのであった。
年明け、二人は絹光の親戚の経営するホテルにタクシーで向かう。
しかし、タクシーは途中で道に迷い、二人は山中に放り出される。
近くにあった喫茶店で今いる場所を聞くと、山の上付近であった。
ここには電話がなく、電波も圏外で、電話の使える場所は山の頂上にある村しかない。
二人は道なき道を進み、ひたすら頂上を目指す。
途中、二人は首を切られた藁人形、首を落とされたお地蔵さま、顔を抉られた庚申様の像、そして、破壊された鳥居を目にする。
どうにかたどり着いた村は「落首村」という名で、この地では「落首様」が信仰されていた。
「落首様」は不可見の神で、記紀に名前のある神ではないが、この地に恵みをもたらしてくれているという。
その夜、十は風邪で高熱を出し寝込む。
熱で浮かされた彼女が涼もうと窓を開けると、眼下の広場では…」
・「後編」(「月刊コミックフラッパー」2024年6月号)
「落首村の村長の女性は人の首を自在に落とす能力を持っていた。
彼女は絹光の首を落とし、落首様への捧げものにしようとする。
絹光を救うため、十は村人たちの追跡をかわし、村長の住む廃教会を目指すのだが…。
落首様の正体とは…?」
個人的には、うまく入り込めない作品でした。
まず、ヒロインが内向的で対人関係が苦手なのに、人目を引きまくるゴスロリ衣装なのが違和感を持ちました。(目立ちたくないんじゃないのか?)
あの格好と厚底靴で村内を逃げ回るのはどう考えても無理がありように思います。
ストーリーに関しては、民俗学的・宗教学的な要素をふんだんに盛り込み、まあまあ面白いです。
ただし、後編の落首様の正体が明らかになる下りは(私の頭では)よく理解ができませんでした。
(若干のネタバレになりますが)結局、あのガイコツは一体全体何なんだ?!
ちなみに、「前編」で「首が取れてる神様」について延々と蘊蓄を語るあたりはかなりの熱量です。
どうしても描かずにいられなかったところに作者の「愛」を感じます。
2025年10月5日 ページ作成・執筆