わたなべまさこ「幻の女」(ウィリアム・アイリッシュ・原作/1979年1月1日初版発行)
ウィリアム・アイリッシュの代表作をコミカライズした作品です。
後ろの袖に「ウィリアム・アイリッシュ ファンの私が、一度まんがにしたいと念じてきた」と書いてある通り、原作の雰囲気をうまくとらえているように思います。
原作は1942年発表で、今読むと、さすがに古さを感じますが、このコミカライズは100%の「わたなべまさこ色」に染め上げられており、もうそれだけで価値があります。
余談ですが、似たようなテーマとしては、「幻の女」よりも、ジョナサン・ラティマー「処刑6日前」の方が、タイトで好きです。
あと、アイリッシュには「暁の死線」という、同テーマの名作があるのですが、未読…。
2019年12月3日 ページ作成・執筆