好美のぼる「呪いの学園」(1979年5月1日初版発行)
「原因不明の狂死を遂げた、わかば高校一年の橋田八重。
その葬儀で弔辞を読んだ、東清美の身に奇怪なことが次々と起こる。
人一倍気が強く、わがままな清美も、相次ぐ怪奇現象のためにグロッギー寸前。
だが、清美はこの怪奇現象が八重の怨霊の仕業であることを知っていた。
実は、八重と相思相愛だった相川を奪うために、清美は「恋がたきを呪い殺すヨーロッパの魔女の方法」(p181)を行ったのであった。
その方法とは「あの日に使ったクッションをアンネのある日のうちに(呪文(注1)を百回唱えながら)クギで打つ」(p136)というもの。
魔術の効果か、清美の念の強さが通じたのか、八重はあえなく病院で相川を想いながら、狂い死んだのである。
そして、今、八重の怨霊が、同じ苦しみを味わせようと清美の前に姿を現す…」
貸本時代が終わっても、雑誌や描き下ろし単行本等で、ひたすら大量の作品を描き続けた、故・好美のぼる先生。
描き下ろし単行本は、曙出版や立風書房のものが有名ですが、笠倉出版社に遺した作品も味わい深いものが多いです。
今回、取り上げました、この作品は、あまりに生臭い呪術で、そのスジで有名な作品です。
もっと詳しいことが知りたい方は、まんだらけ内の特設サイト「岩井の本棚」で、詳しく紹介されておりますので、そちらを参考にされてくださいませ。(グーグルで調べれば、出てきます。)
本来はきっちり取り上げるべきなんでしょうが、扱っている内容が内容なので、都合の悪いことは他人に振っております。(これでも、一応は気を遣っているつもりなんですよ。(注2))
あとですね、個人的に、このマンガには一つ、大きな魅力があるのです。
それは「可愛い女の子」なのです。(右の画像を参照のこと)
好美のぼる先生のマンガに出てくる「10代の女の子」の中で、「可愛い」という形容詞が付く娘は皆無に近いのです。(断言!!)
その中で、この女の子は、(亡霊なので)影がありますが、ちょっぴり「胸キュン」かも…。
まあ、個人的な意見ですので、適当に流しておいてください。
・注1
「アルデンプ アルアンプ アールフラン マーニホー (呪い殺したい相手の名前)」
・注2
私の気持ちを代弁する曲として、嘉門達夫「俺たち男だから」(アルバム「NIPPONの楽しみ」に収録)を聴いてくださいませ。
あと、そう言えば、野沢直子に「生理でポン」という歌がありましたが、アルバムのジャケットが破壊的でありました。(三枚あるアルバムのどれもが破壊的ですが…。)
アレ?…ちっとも気を遣ってないかも…。
・備考
カバー痛み、前の袖の部分が取れかけ、背表紙上部に痛み。
2016年6月25日 ページ作成・執筆