御茶漬海苔
「ネビロスの双児・上」(1988年2月10日初版・1989年4月30日第2刷発行)
「ネビロスの双児・下」(1988年8月30日初版発行)
「謎の星から攻撃を受け、絶滅寸前のネビロス星。
ネビロス星の科学者は、敵に対抗できる兵器、超生命体を開発し、星を脱出。
その後、地球にひそかに侵入し、ある家の老人に化け、超生命体のモルモットを探す。
そのモルモットに選ばれたのは、静という名の女子高生であった。
彼女は、恋人の大学生、山中弘志に車で送ってもらう途中、襲われ、弘志は銃で瀕死の重傷を負い、彼女は連れ去られる。
科学者は彼女の胸から心臓を取り出し、超生命体を移植。
だが、彼女の弘志を思う気持ちから、静は超能力を発揮して、コントローラーを埋め込む前に、彼のもとを去ってしまう。
一方、科学者の命を狙う敵方のサイボーグが地球を訪れていた。
彼らは、静と双子の乱子を、静と間違えて、さらう。
双子の運命は…?」
御茶漬海苔先生にとって初の長編です。
ただ、巻末のインタビューにあるように、ホラーとSFの両立にかなり苦労したらしく、そのためか、ストーリー展開がスムーズでなかったり、キャラが活かせてないように感じる部分があります。
とは言え、三十年前の作品なのに、今、読んでも、充分に面白いのは、流石の一言。
読む価値のある作品ではありますが、やはり、御茶漬海苔先生の本領は短編にあるとは思います。
2020年5月2日 ページ作成・執筆