坂上泰夫「人食い橋」(190円/1963年12月16日発行)

「ある夜、浪人の大四郎は、この寒い最中に、永代橋から川に跳び込んだ男を助ける。
男は、橋げたに女の姿があり、助けようとしたところ、水の中に引き込まれてしまったと話す。
その帰り道、彼は、仮面に付けた女からお堂に誘われる。
彼女は、このままでは殺されるから、抱いて欲しいと頼むが、彼は拒否。
泣き崩れる女の素顔は美しく、彼が去ろうとした時、三人の侍がお堂にやって来る。
大四郎が女は彼の妻だと言うと、侍達は彼に斬りかかり、返り討ちにするも、女は殺されてしまう。
以来、永代橋では、奇妙な水死人が続出。
知り合いの僧侶に視てもらうと、橋を再建した際に、人柱にされた娘の霊の仕業であった。
更に、大四郎は、何者かに斬殺された男から、お光という娘を助けてくれるよう、今わの際に頼まれる。
どうやら、お光は人柱に選ばれたらしく、人柱の娘達は工事奉行の戸田大膳の屋敷に集められていた。
大四郎は、戸田大膳の屋敷から彼女を連れ出すのだが、彼女にはある目論みがあった…」
「人柱」をテーマにした異色作です。
人柱になる娘は「巫女」→「生娘」でなければならないので、助かるために、最初の方で、主人公に犯してくれと頼む娘の描写があります。(右端の画像を参照のこと)
アダルトなのは非常にありがたいのですが、坂上泰夫先生ではちょっと…。(北杜太郎(aka 橋本将次)先生なら歓迎です!)
・備考
ビニールカバー貼り付けあり。糸綴じあり。小口を緑に塗っている。前の遊び紙に鉛筆で落書き。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕とスタンプ。
2020年5月7日 ページ作成・執筆