坂上泰夫「神変蟇法師」(130円/1958年3月1日発行)



「蘭医、坂元蕃水と息子の雪太郎が長崎から熊本城へとやって来る。
 その目的は熊本城主、細川の病気を診るためであった。
 蕃水は細川が体が腐る病気にかかっていると診察するが、その時、城主の弟、細川将監の気が触れたとの報告が入る。
 細川将監は三年前、円城寺隆正をだまし討ちにして、阿蘇の千丈ガ谷で一族四十八人を無惨に焼き殺したことがあり、その怨霊に襲われるのではと苦しんでいた。
 蕃水は自分の代わりに雪太郎を円城寺へと向かわせるが、途中、雪太郎は刺客に襲われる。
 刺客を差し向けたのは家老の大岩鉄山で、鉄山は領主の座を狙い、細川将監を亡き者にしようとしていた。
 雪太郎は謎の坊主に助けられ、無事に円城寺へと到着する。
 鉄山は雪太郎を歓迎するが、その思惑とは…?
 また、鉄山は謎の坊主が円城寺家の元家来だったことを掴み、坊主を自分の仲間へと加える。
 円城寺家には代々の秘薬があるというのだが…」

 サスペンス風味の御家騒動ものです。
 ネタバレですが、この作品に出てくる秘薬は人を仮死状態にするというもので、その薬を呑んだ描写は怪奇色が強めです。
 ただ、タイトルで蟇法師というのでガマパックン(注1)に乗ったヘンタイ坊主が出てくるのかと期待していたら、秘薬を作るためにガマを捕まえていただけで、ショボ〜ン。(注2)
 とりあえず、まあ、それなりに面白いです。

・注1
 ファミコン・ゲーム「忍者じゃじゃ丸くん」で巨大ガマに乗ると無敵状態になって敵を片っ端から丸呑みしていくのですが、これが個人的にちょっぴりトラウマ。
 ガマの腹の中で敵がじわじわと溶けていくと考えると、鳥肌がブツブツ…。

・注2
 ちなみに、同じ太平洋文庫の青木末雄「妖奇まだら蟇」では巨大なガマに乗った蟇仙人というものが出てきます…が、画力があんまりで、これまたショボ〜ン。

・備考
 カバー傷み。本体、割れまくり。経年の劣化あり。

2026年7月30日 ページ作成・執筆

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