いけうち誠一「劇画・日本の宇宙人」(1979年12月15日発行/「宇宙人の子孫」より)

「星川惇一(18歳)は工場の工員。
 彼の唯一の楽しみは、宇宙について想いを馳せることであった。
 ある日、古代遺物展を訪れた彼は、遮光器土偶に心を奪われる。
 遮光器土偶は古代、地球を訪れた宇宙人をかたどったものという説があり、惇一は、古事記のニニギノミコトの天孫降臨に想いを巡らせる。
 その時、彼と共に、遮光器土偶を見つめている少女がいた。
 彼女はすぐに姿を消すが、彼は彼女をどこかで見た気がしてならない。
 そんな彼に、中山という新聞記者が声をかける。
 中山は、古代に宇宙人が来訪したと信じ、その遺跡を発見しようと調査していた。
 喫茶店で、彼は惇一に、宇宙からの来訪者はニニギノミコトではなく、大和を支配していた蛮族、ナガスネヒコ(ニギハヤヒノミコト)ではないか?という説を話す。
 しかし、中山は、秋田の唐松神社を訪れた後に怪死。
 唐松神社は、ストーンサークルの上に作られた神社であった。
 また、惇一は、古代遺跡展で会った少女が、十年前の唐松神社の記事の写真に写っていることを思い出す。
 中山の死の謎を解くために、惇一は、唐松神社を訪れる。
 そこで、彼は、中山の死を調べる野上刑事と会い、唐松神社は、ニギハヤヒノミコトを祀っていることを教えられる。
 東京に戻った惇一は、野上から、中山の遺品を手渡される。
 それは「宮下文献」で、神武以前の日本の歴史について書かれたものであり、富士山の北の麓に都市があったという。
 更に、野上は、中山が、何らかの巨大な組織に謀殺されたことを、惇一に明かす。
 その後、野上も殺され、惇一も危ないところをあの少女に助けられる。
 惇一は、その少女と共に、富士へと向かうのだが…。
 古代の宇宙人遺跡を調べるものを狙うものの正体とその理由とは…?
 そして、少女の正体は…?」

 サスペンス&ミステリー風の展開で、読ませます!!
 いけうち誠一先生の手にかかったら、どんな荒唐無稽な話でも、信じてしまいそうだ〜。

2020年8月23日 ページ作成・執筆

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