七瀬カイ「劇画 地球の大空洞」(1980年2月4日初版発行)

「1980年6月、北海道北端の小さな町から遠くない海岸。
 ある小屋で、田沼陸太郎という老人が潜水艇を造る。
 彼は、草壁隊長をリーダーとする探検隊の元・隊員であった。
 二十年前、彼と草壁隊長が、北極で極点飛行をした際、北極とは思えない、緑豊かな土地を目にする。
 彼らは、その森林地帯が地球の内側の世界ではないかと考える。
 しかし、それを確認できないまま、草壁隊長は病死し、陸太郎は生きている間にもう一度北極に向かおうと考えていたのであった。
 ある日、草壁隊長の息子、草壁洋一が現れ、亡き父の代わりに、一緒に連れて行ってくれるよう頼む。
 最初は断るものの、成り行き上、陸太郎は洋一を同行させることとなり、また、潜水艇には孫のハル子が忍び込んでいた。
 三人はどうにかこうにか北極に到着し、地球の内側へ通じる道を探る…」

 「ムー民」にはお馴染みの「地球空洞説」をテーマとした作品です。
 北極の氷山が淡水なのも、彩雪現象も、北極に様々な種類の動物が棲むのも、オーロラも、み〜んな、地球の内側にある世界のせいなんだよ!!という、くど過ぎる解説がちょっと面白かったです。
 また、ラストでは、地球の内側に「スター・ウォーズ」に出てくるようなUFOが出てきます。
 「地球空洞説」と「UFO」、これもお馴染みの組み合わせですよね!!
 ただ、話は、主人公達が地球の裏側に到達したところで終わっていますので、そこが残念です。

2021年6月23日 ページ作成・執筆

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