蛭田充「劇画・魔の三角海域」(1980年3月9日初版発行)

「大西洋上。
 アメリカ海軍との演習を終え、日本への帰途へ就く潜水艦。
 バミューダ島の付近を航海中、潜水艦は急に霧に包まれる。
 突如、霧の中から貨物船が現れるが、この貨物船は1925年にバミューダ・トライアングル内で行方不明になった来福丸であった。
 並木艦長と立花副長がボートで貨物船に乗り込むと、人がいた形跡はあるのに、船内は無人のよう。
 船長室には煙草をくわえた男性がいたが椅子に座っていたが、二人の前で男は霧のように消え去ってしまう。
 並木艦長は、机の上の航海日誌に目を通すと、それには来福丸が「魔の三角海域」に呑み込まれた経緯について書かれていた…」

「事実」を求めるよりも、ファンタジーとして楽しむためのマンガです。
「魔の三角海域」からの脱出も描いており、それなりに楽しめますが、話の合間にオカルト的な「事実」がたびたび捩じ込まれますので、ドラマ性が希薄なところがちょっと残念。
 と言いつつも、「大陸謎シリーズ」のマンガって好きです。
「核心に肉薄」とか「徹底的に追及」とか高らかに謳っておきながら、内容はデタラメかましまくって、エンターテイメントに徹しているところがステキだと思います。

2016年4月6日 ページ作成・執筆

大陸書房・リストに戻る

メインページに戻る