桑田次郎「劇画・ブラックホールX」(1980年4月13日初版発行)
「時は未来。
人類の仕事は機械やロボットに取って代わられ、重要な問題は全て、センターの電子頭脳によって決定されていた。
ある日、宇宙パイロット候補生のコイズミ・ケンジは宇宙開発局へ出頭を命じられる。
そこで、彼は意外な事実を知らされる。
三か月前、彼の父親が乗り込んだヨギ一号は「ブラックホールX12」にて消息を絶ち、生存は絶望視されていた。
だが、「ブラックホールX12」の方角から常識では考えられない精神波が測定され、それは彼の父親のものだという。
ケンジは、その謎を探るため、宇宙船プラズマ2号で、ブラックホールに向かう。
乗員は、ケンジの他には、
船長で宇宙パイロットのカイド―
天文学と物理学の権威、本河内博士
マシンエンジニアのゲンゴロー
の三人。
だが、宇宙船には、二人のA級犯罪者が密航していた。
一方、カイド―の指揮の下、ケンジの父親の精神波と、ケンジの精神波を同調させ、ケンジの父親の「思考」を読み取る実験が行われるのだが…。
そして、この宇宙探査の真の目的が明らかとなる…」
「ブラックホール」をテーマにした作品ですが、私、天文学に全くと言っていいほど、興味がないので、内容はよくわかりませんでした。
しかも、「ブラックホール」の説明があるのは冒頭だけで、後は「生命は無限」とか「超存在」とか「エネルギーは波動」とか、スピリチュアルな方向に突進み、迎えるラストは「唖然…」です。
にしても、「機械に支配された人類」の設定が、故・星新一のような一昔前のSFを彷彿させて懐かしかったです。(味のあるロボットもいい。)
2020年8月6日 ページ作成・執筆