大内清子「僕と不思議なあの子」(220円)

「加藤勇は会社で給仕として働きながら、定時制高校に通う青年。
雨の日、彼は奇妙な少女と知り合う。
彼女は勝手に彼の傘に入ってきただけでなく、アパートの部屋にまで上がり込む。
彼女の名前はジュンで、彼のことなら何でも知っていた。
そして、目的は彼を家に戻すこと。
彼は金持ちの坊ちゃんであったが、不自由な生活に嫌気がさし、自分の力を試すべく、家出したのであった。
彼は彼女を父親の回し者ではないかと疑うが、彼女はそれを否定し、彼の家出に自分の命がかかっていると力説する。
話が全く理解できず、彼が彼女を軽くあしらうと、彼女は彼につきまとい始める。
そんなある日、彼が中学時代の友人の日高邦男を部屋に招くと、部屋で待っていたジュンと鉢合わせる。
邦男はジュンを見て驚くが、ジュンは従妹の克美にそっくりだった。
克美は幼い頃から心臓が弱く、邦男は彼女と仲良くしていたが、先日、彼女は若くしてこの世を去る。
ところが、彼女の死体は消えてしまい、いまだ見つかっていなかった。
克美は勇に憧れていたというのだが…。
ジュンの正体は…?」
ストーリーだけを読むと、「幽霊もの」かと思うでしょうが、実はコレ、「幽霊ものの皮をかぶったSF」です。
ネタバレいたしますと、「ドラえもん」でお馴染みの「現在を変えるため、未来から云々」というパターン。
ただ、作者のSFに対する知識が乏しいためか、何回読んでも、釈然としない感じが残り、ラストも実に安直です。
とは言え、貸本マンガではSFに挑戦している作品ってあまり目にしないような気がするので、「チャレンジング」という評価もできるとは思います。
・備考
ビニールカバー貼り付け。後ろの遊び紙に書き込み。
2024年7月29日 ページ作成・執筆