谷ゆきお「どくろ紅梅」(220円)



「純子の姉は、恋人の啓介が行方不明になり、気が気でない。
 彼はニュー家庭画報社のセールスマンで、農村をまわり歩いていたが、三重県南村を最後に消息を絶つ。
 悪夢を見たこともあり、純子の姉は、純子と共に、彼の足跡を辿っていく。
 隣村へのバスを待っていた時、純子は、慎次という青年と出会う。
 彼は、頭蓋骨の形をした盃を売り歩いており、青梅を口に含むと火を吹くという特技があった。
 純子はその盃(さかずき)を購入したが、酒を注ぐと、何故か酒に血にようなものが浮かび、捨ててしまう。
 事故でバスが来ないと慎次から聞き、二人は彼の案内で隣村へ向かう。
 途中、崖崩れにあい、二人は無事だったものの、慎次はケガを負ったまま、姿を消す。
 また、二人は、片目の男が湖に潜って、頭蓋骨を拾い上げているのを目撃する。
 純子の姉が潜ってみると、湖の底には骸骨がたくさん沈んでいた。
 ようやく村に着き、二人は盃作りの盲人の家を訪ねる。
 その家の庭には、梅の木があったが、その実は、人の顔をしていた。
 この村の秘密とは…?」

 このジャケットやタイトル・ページを見て、面白そう!!と思うかもしれませんが、ストーリーに説得力が乏しく、残念ながら、イマイチな出来です。
 個人的には、アダルトな雰囲気が濃厚なことが気になりました。(キスシーンや下着だけでなく、「野ション」もあります。画像を参照のこと。)
 後年、エロ漫画で息長く活躍されますが、それも納得です。(注1)

・注1
 谷ゆきお先生は多くの変名がありますので、いつかツイッターでまとめてみたいと思います。(いつになるかは謎…。)

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。本文、シミ、汚れあり。後ろの遊び紙に貸出票の貼り付けあり。

2021年5月19日 ページ作成・執筆

東京漫画出版社・リストに戻る

貸本ページに戻る

メインページに戻る