西武三郎「鬼女が地球に」(200円)
「科学界を代表する南博士の交通事故死。
事故現場から、博士がスパイだったという証拠が見つかり、博士の妻子に警察の手が伸びる。
博士の娘で唖(おし)の奈津江は、警察に捕まる前に、金星への実験用ロケットに乗って逃亡。
母親はその騒動でショック死する。
十年後。
南博士の助手だった左博士は「ジルン」という合成エネルギーを発明して、有名になっていた。
左博士の片腕の一条は、南博士の交通事故に巻き込まれた浮浪児で、宇宙線の研究に従事する。
ある日、一条はアンドロメダ座の近くに新星を見つける。
それは、地球ができた頃、二つに割れて飛び散ったと言われる伝説の星「スダン」で、地球に向かって近づいていた。
左博士は「スダン」を「ジルン爆弾」で破壊しようと考えるが、彼らの前に、巨大な「鬼女」が度々現れるようになる。
また、「鬼女」が現れるところには、サングラスをかけた娘の姿もあった。
「鬼女」達の目的は…?」
当時としては、どえらくスケールの大きいSFマンガです。
冒頭の扉絵に《「北風の詩」より》とありますので、これが元ネタかと思いましたが、確認できませんでした。
とにもかくにも、巨大な「鬼女」が暴れまくる内容で、なかなかの快(怪?)作です。
ストーリーや構成もしっかりしていて、これを描いた当時、西先生はノリにノッていたのではないでしょうか?
復刻する価値は充分、あると思います。
・備考
ビニールカバー貼り付け。前半、水濡れの痕&歪みあり。p17、p134、紙テープらしき剥がし痕あり。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。
2021年9月22日 ページ作成・執筆