望月みさお「怪談雪姫の少女」(220円/1965年頃?)



「花村みよかと静代の姉妹と母親は、田島の家に向かう途中、吹雪にあう。
 みよかの行方がわからなくなったため、母親は静代を田島の家に預け、一人で娘を探しに行く。
 だが、母親も同じく遭難してしまい、静代も雪山にとび出していくものの、結局、みよかと母親は発見されなかった。
 一人残された静代は田島の家に居候することになるが、そこで、田島の妻とその娘、とし子にいじめを受ける。
 実は、田島の主人は、静代の母親から家を担保に借金をしており、長い間、逃げ回っていた。
 このままでは立ち退きを迫られるかもしれないと思い、田島の妻は静代につらく当たっていたのである。
 しかし、もしも、静代の母親が生きていて、静代をいじめたことを知られると、それはそれで非常にまずい。
 そういう事情であたふたする、田島の家族の前に、雪姫が出没するようになる。
 その地方では、雪姫は悪人に天罰を下すと伝えられていた。
 雪姫の正体は…?」

 雪姫云々よりも、自分の娘と共にヒロインをいじめていたかと思うと、急に仲良くするよう言う母親とか、借金の返済を逃げ回り、雪姫に怯える妻子に「わしは知らんぞ」と突っぱねたりする父親といった田島家の面々の方が印象的でありました。
 あと、目次のページ(2p)で、吹き出しをバケツからぶちまけているのは、なかなか斬新な表現かも…。

・備考
 ビニールカバー貼り付け、また、一部、ビニールが剥げ、カバーに痛み。。糸綴じあり。読み癖ひどし。シミ、汚れ、切れ、小欠損、多数。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕とスタンプ押印あり。

2019年5月24日 ページ作成・執筆

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