しきはるみ「継母幽霊」(220円)

「康子は、継母とその連れ子である妹の友子とうまくいっていなかった。
 康子がどんなに努めても、継母と友子は康子のことを悪く取り、ことあるごとに邪険に扱う。
 そんな神経の磨り減る生活の中、康子の唯一の慰めは、冬休みに、母親の墓のある軽井沢を訪れることであった。
 しかし、軽井沢に来ても、継母と妹は相変わらず、ひがみまくりで、康子は旧友との再会さえゆっくりと楽しめない。
 ある日、康子は友子と共に、スキー場に行く。
 聞かん坊でわがままな友子は、康子の忠告を無視し、コースをどんどん外れて、滑っていく。
 康子は友子の後を追うが、天候が悪化し、友子の姿を見失う。
 結局、康子は救援隊に助けを求めるが、このことがもとで風邪にかかり、寝込んでしまう。
 すると、夢の中に母親が現れ、康子を友子がいる場所まで案内してくれる。
 夢から覚めた康子は、体調不良をおして、吹雪の中、友子のもとへ向かうのだが…」

 継母をテーマにしたマンガを(恐らく)日本で最も多く描いた、しきはるみ先生の初期の怪奇マンガと思います。
 「意地の悪い継母とその連れ子」というストレートな内容に、人情もののテイストをまぶし、怪奇色は薄いです。
 ですが、ラストはバッド・エンドで、やりきれません。

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。湿気のためか、本体歪み。読み癖あり。本文、シミ、汚れ、小痛み、小剥がれ多し。pp79〜81、ページの上隅に何かがくっついて、pp79・80の上部破れて欠損、また、p80の上隅に欠損部分がくっつき。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。

2017年1月29日 ページ作成・執筆


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