大内清子「先生と幽霊花嫁さん」(200円)
「篠原菊は、身体の小柄な、若い女教師。
彼女は、山奥の鄙びた農村にある山田中学校に赴任する。
と言っても、生徒はたったの十人。
小学校と中学校は合同で、先生は、校長が一人と、七人の小学生を受け持つ宇田先生の二人しかいない。
早速、篠原先生は、生徒達に自己紹介をしようとするが、生徒達からボイコットを受ける。
校長によると、村では行者が信頼を集めており、よそ者に対して非常に排他的だと言う。
ある夜、篠原は宇田と共に、行者の祈祷を見に行く。
そこで、行者が彼女を追い出すよう村人を諭すのを聞き、篠原は猛然と行者に食ってかかる。
このことで彼女は村人達から更なる反発を受け、子供達も彼女の言うことを聞かなくなる。
行者の言葉が迷信だと生徒達に証明するため、彼女は、行者が近寄ることを禁じた、杉林の古井戸に夜中に向かう。
古井戸には夜な夜な、白い衣をまとった髪の長い女の幽霊が現れると言われていた。
そこで、彼女は、噂の「井戸の主」に出会うのだが…。
そして、行者の正体とは…?」
学園ものに、「サスペンス&ミステリー」の要素を振りかけた感じの作品です。
ただ、それぞれの要素が中途半端で、面白味に欠ける内容だと思います。
最後の謎解きもイマイチです。
まあ、貸本らしい「緩さ」と言われれば、それまでなのですが…。
・備考
ビニールカバー剥がし痕あり。本文、多少のシミ。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕と鉛筆の書き込みあり。
2019年10月23日 ページ作成・執筆