望月みさお「蛇少女の涙」(220円)



「重森玲子は、母親が病死した後、叔母の家に身を寄せていた。
 ある日、彼女は母親の日記を読んでみる。
 それには、病弱だった母親が、玲子を産む体力をつけるために、蛇の生き血を飲んだり、その身を食べたりしたことが書かれていた。
 その後、彼女は、蛇の幻影を視て、それに苦しめられる。
 また、怒った時に、身体中に蛇のようなアザが浮き出たことから、自身の身体に「蛇神」が宿っていることを悟る。
 ただ、これには、怪我をすると、身体からお金がとび出すというメリットもあった。
 玲子は、父親が事故死した友人や、台風で夫と子供を失った婦人を助けていくが…」

 珍作です。
 妊娠中の母親が食べた蛇の祟り…かと思いきや、「怪我をしたらお金が出てくる特異体質をいかして人助け」という方向に話しが流れていき、感動的(?)なラストを迎えます。
 若干、話が混乱している部分がありますので、描いているうちに、ホラーから人情ものになってしまったものと推測します。
 んにしても、冒頭で出てくる「玲子の墓」、あれだけ人助けをしたわりにはショボいなあ〜。
 このお墓に心当たりのある方は、連絡していただけますと幸いです。



・備考
 ビニールカバー貼り付け、及び、それによる歪みあり。後の遊び紙に落書き(ニャロメとウナギイヌ)を消した跡あり。後ろの見返しに貸本店の紙貼り付け。

2020年12月12日 ページ作成・執筆

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