浅丘ルリ「赤い星の占い娘」(220円)



「ある夜、海野ルリ子は、赤い星に誘われ、沼地へ赴く。
 沼地に注がれる、赤い星の光に眼が眩むと、ルリ子は眼の痛みにのたうつ。
 それ以来、ルリ子の眼には不思議な力が備わる。
 その力とは、ルリ子の眼が赤く光ると、彼女に見つめられた相手のことが、過去も未来もわかるというものであった。
 力を授かると同時に、自分の出生の秘密を知ったルリ子は独り、悩み苦しむ…」

 浅丘ルリ先生の貸本怪奇マンガの中ではかなり面白い部類に入ります。
 ストーリーを要約すると、「赤い星により、眼に予知能力を授かった少女の話」で、この要約を読むだけで、いろいろと想像力が広がります。
 ただ、ヒロインの言動に統一感がないのが難点で、悲劇のヒロインなのか、単に挙動不審なだけなのか、判断しがたいのが、何とも残念…。
 一つ一つのエピソードもストーリーにうまく活きているとはいえず、ラストも相変わらずの「一気にネタ明かし」をやってます。
 と、厳しい意見を書きましたが、占い娘の怪しすぎる描写が個人的には楽しいので、まあ、いいんじゃないスか?
(そんなに面白くない画像とは思いますが、折角だから、載せております。)

・備考
 カバー貼り付き。カバー袖、一部を切除。前の遊び紙に折れ痕あり。後ろの遊び紙に貸出票貼り付け。小口下に貸本店のスタンプあり。

2016年10月17日 ページ作成・執筆


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