いばら美喜「くノ一忍び」(220円)
「戦国時代。
下忍の源蔵とカスミは許嫁の仲。
源蔵は忍者であることを受け入れ、いつか大成することを夢見るが、カスミは忍者がイヤでイヤで仕方がない。
二人は、土居主膳(注1)の依頼により、土居の主君である宗康の首を取る。
その報告のため、二人が、主膳の住む一の砦を訪れた際、主膳はカスミに息子の嫁にならないかと持ち掛ける。
主膳の息子はカスミに一目惚れしたとのことで、主膳は、一人息子の望み故、どうしても叶えてやりたい。
源蔵は躍起になって主膳を止めようとするが、いつの間にか、周囲は火縄銃で取り囲まれていた。
主膳に去るよう命じられた源蔵は一旦、砦を去るも、カスミの奪還を決意。
後日、源蔵はカスミを取り戻すために、砦に向かう。
すると、砦から逃げてきたカスミと再会する。
共に砦から逃げる途中、追手をまくために、二人は誰も近寄らない死谷へ向かう。
死谷には一度踏み込んだら最後、決して脱け出ることのできない泥沼があった。
そこには主膳の家来が待ち伏せており、源蔵は彼らをやっつけるが、泥沼にはまってしまう。
源蔵はカスミに助けを求めるが、彼女は彼を嘲り笑うばかり。
そう、これはカスミの仕組んだ罠であった。
源蔵が沼に沈んだ後、カスミは砦に戻り、主人の息子と対面するのだが…」
この作品、忍者漫画で「怪奇マンガ」とは言い難いのですが、「忍者漫画はファンタジー」という持論と「いばら美喜先生、大好き!!」という理由で載せました。
サクッと読めて、サクッと面白いです。
あとがきには、
「最后にただ一言
劇画読むなら、いばら美喜の作品を!と こうきちゃうね」
おっしゃる通り〜!
ホームラン・コミックスにて再録されております。
・注1
p29では「有賀主膳」となっております。作者の勘違い?
・備考
ビニールカバー貼り付け。背表紙の痛み、激し。表紙が綴じ外れ。後ろの遊び紙に紙の貼り付けあり。
2019年10月22日 ページ作成・執筆