古賀新一「とかげ屋敷」(りぼん9月号付録/1967年9月1日発行)

「高田村に避暑に来た、由紀とその父母、それに嬰児の妹のエミ。
 高田村では、トカゲ病という不思議な病気が流行った過去があった。
 由紀達が過ごす家の庭に、由紀が池をつくろうとして、木陰にあった墓を崩してしまう。
 数日後、由紀は母親に頼まれて、エミを乳母車で散歩に連れ出す。
 髪の毛に潜んでいたトカゲに驚いた拍子に、乳母車は暴走、崖から転落してしまう。
 赤ん坊が海の藻屑となってしまったことに恐れ戦き、エミは家に帰れず、一人さまよう。
 すると、公園にエミにそっくりの赤ん坊が捨てられていた。
 母親は捨子をすっかりエミと思い込み、由紀は赤ん坊が捨子であることを言い出せなくなる。
 しかし、この赤ん坊にはおかしなところがあった。
 由紀の前では、言葉を喋り、トカゲのような容貌となる。
 そして、この赤ん坊の毒牙に両親が次々とかかり、由紀は追い詰められていく。
 壊した墓の祟りなのであろうか…?」

 古賀新一先生の「乳母車が暴走し、崖から転落、その代わりにそっくりの赤ん坊が見つかったよ」という「チェンジリング」・ギミックの作品です。
 「ふるえて眠れ」(ひばり書房黒枠)の第一話も同じ展開をしております。
 「トカゲ女の子守唄」or「影のすすり泣き」(共に廣済堂)にて「トカゲ女の子守歌」の改題で収録されております。

2016年10月5〜7日 ページ作成・執筆

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