ひよどり祥子「死人の声をきくがよいG」(2016年8月1日初版発行)

 岸田純は霊視能力を持つ、虚弱な高校生。(鼻血は怪異の予兆。)
 彼のそばには幼なじみで非業の死を遂げた早川涼子の霊が常に寄り添っていた。(意思疎通は常に身振り手振り。)
 二人(?)は様々な怪事件に巻き込まれるのだが…。

・「第46話 魅惑のお菓子チョコリンヌ(前編)」(「チャンピオンRED」2016年2月号)
「ボンジュール製菓より新発売のお菓子、チョコリンヌ。
 岸田純は早川に止められ、食べなかったが、人々はその美味しさに夢中を通り越して、すっかり中毒状態。
 ある日、純はチョコリンヌを食べ過ぎると、血がチョコリンヌになることを知るのだが…」

・「第47話 魅惑のお菓子チョコリンヌ(後編)」(「チャンピオンRED」2016年3月号)
「純は早川に示唆され、チョコリンヌの製造工場近くにやって来る。
 そこにはチョコリンヌに対し危機感を抱く男たちも集まっていた。
 彼らの代表は風雷堂(豆大福で有名)の主人(元・傭兵)で、純は彼と一緒に工場見学に潜り込む。
 工場見学者は皆、チョコリンヌ中毒者であった。
 工場見学、生チョコリンヌ試食会と続き、ボンジュール製菓の社長から挨拶があるが…。
 チョコリンヌの秘密とは…?」

・「第48話 5人の幽霊」(「チャンピオンRED」2016年4月号)
「魔子の事務所の先輩にあたる元・タレント、ショーン板倉。
 彼は郊外にレストランをオープンして間もなく、怪現象に悩まされる。
 更に、板倉は家を片付けていた際、髪の毛と瓶詰にされた歯・爪・皮膚の入った箱を見つける。
 純が屋敷を霊査をすると、少女・看護婦・男性の老人の霊がいる。
 また、早川に案内された二階のクローゼットには両腕を縦にバッサリ切った女の霊がいた。
 その後、太った中年女性の霊が目撃され、霊は計五体いるらしい。
 純と魔子は、この家で過去に何が起きたかを聞くため、大家と面会するが…」

・「第49話 ポルターガイスト・ニュータウン」(「チャンピオンRED」2016年5月号)
「ある新興住宅地でポルターガイスト現象が頻発し、オカルト研究会はその調査に乗り出す。
 調査をまとめたところ、ポルターガイスト現象は西から東へ数日で移っている様子であった。
 研究会の面々が次にポルターガイスト現象が起こりそうな家に向かうと、そこはあばら家で、ちょっとネジの緩んだ老婆が大量の西洋人形と共に暮らしていた。
 また、早川によると、鍵を握るのはその近辺に建っている倉庫のようなのだが…。
 ポルターガイスト現象を起こしている者の正体は…?
 そして、その目的とは…?」

・「第50話 荒ぶる神々の夜」(「チャンピオンRED」2016年6月号)
「様々な宗教施設で死亡事故が連続して起こる。
 純は江口と共にその現場に居合わせ、何かを唱えている怪しい女性とガスを噴出するモンスターを目撃する。
 それから一か月後、二人は拉致される。
 犯人は「神様プロジェクト」(単行本F参照)で出会った八代で、彼女の組織は「神様プロジェクト」を引き継ぎ、攻撃性の高い神を操り、霊的に国家を再建しようとしていた。
 そのために、彼女は施設に前回生まれた神様を転送する。
 だが、その神様が野良神に夜這いされてしまい…」

・「第51話 身近にいる幽霊」(「チャンピオンRED」2016年7月号)
「岸田純の住むマンションで純が幽霊にとり憑かれているという噂が流れる。
 それに追い打ちをかけるように、彼は犬殺しの犯人にされ、心中穏やかでない。
 そんなある日、近所の主婦たちが女性霊能者を連れて、純の部屋に押し寄せてきて…」

 「ポルターガイスト・ニュウータウン」が個人的にお気に入りです。
 ミステリー仕立ての構成が実に巧みで、「人形もの」としてもなかなかの出来。
 幻想的だけどどこかマヌケなラストも味わい深いです。

 余談ですが、この単行本から中表紙のイラストがモノクロになってしまいました。
 世知辛さを感じます…。

2025年9月11・12日 ページ作成・執筆

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