菅島茂「人間と怪物の間/のろいの地下室」(2021年5月4日発行)
収録作品
・「人間と怪物の間」(1966年頃?/東京漫画出版社)
「1966年、ある金曜日に起きた飛行機事故。
ヒロインの少女(名字は田沼、名前は不明)は事故で両親を失う。
弟の裕一は、命だけは助かったが、大火傷に加え、手足を失い、「芋虫」状態であった。
数年後、少女は裕一と二人きりで屋敷に暮らす。
彼女は弟のことを世間にひた隠しにして、友人や近所づきあいもなかった。
一方、裕一は、自由を求め、尺取り虫のように這いずることを覚えるが、姉は決して外に出ることを許さない。
裕一のせいで恋人と破局を迎えた日の夜、裕一が毒蛇に噛まれる。
姉は医者を次々と訪ねるが、どこも就寝中か不在であった。
もがき苦しむ裕一を見て、姉は、このままいっそ楽にしようと、彼に毒薬を飲ませる。
死体は地下室に埋めるが、裕一は穴からはい出し、また姉のもとに戻ってくる。
だが、その目には、姉への恨みがこもっていた…」
・「のろいの地下室」
プレミアもの(約二十万円)として知られる「人間と怪物の間」と、キクタヒロシ氏による紹介で有名な「のろいの地下室」をカップリングした復刻本です。
どちらの内容も「悲惨」の一言なのですが、まあ、私の感想など聞くだけ野暮ですので、読んで是非確認していただきたいものです。
ただ、この本は、浅ましく恥知らずな転売ヤー達によって買い占められ、必要な人の手に届く前に、販売価格の何倍もの値段が付けられてしまいました。
まんだらけ様には、どうにか増刷と、転売ヤー対策を切に願っております。
なお、付録ペーパーに、まんだらけ中野店ヴィンテージ担当の久保圭司氏と、まんだらけ札幌店ヴィンテージ担当の岩城理恵さんの解説が掲載されております。
2021年8月1日 ページ作成・執筆