さがみゆき「ふりむいた恐怖」(220円)



「たかしはガールフレンドの桜木時子から手紙を受け取る。
 その手紙には、両親の死後、どこもおかしくないのに、叔父夫婦により精神病院に入れられた旨が書かれてあった。
 たかしは精神科医をしている兄に相談し、叔父と会うことにする。
 叔父は妻が交通事故で入院中で、屋敷には使用人と二人なので、時子を屋敷に引き取りたいと言う。
 そして、看護婦の川瀬という女性に付き添われ、時子は精神病院から戻ってくる。
 が、その夜から、顔に傷のある、白い着物の女性が時子の寝室に現れるようになる。
 時子がそのことを訴えても、誰もその女性の姿を見ず、信じてくれない。
 そして、時子自身も自分の正気を疑うまでになるのだが…」

 大きな破綻のない、程々にまとまったサスペンスです。
 読んだ印象としては、二時間枠のTVのサスペンス・ドラマといった感じで、今となっては、古典的な内容かもしれません。
 でも、後半、悪女が追い詰められていく描写はなかなかいいと思います。

 あと、この作品、ヒバリ・ヒット・コミックスにて「あざ笑う恐怖@」の中の一編として復刻されております。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。pp14・15、何かが挟まって、剥がれた痕あり。pp20・21、食べかすが挟まって、シミになっている。巻末に貸出票の剥がし痕と数字の記入あり。

2015年11月18日 ページ作成・執筆

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