古賀しんさく「吠えろ狼ども」(200円 1964年頃)
「二ノ宮新吾の彼女、加奈が男達に誘拐される。
男達は新吾に、用心棒の「ブラックの錠」として、黒石組に潜入するよう要求。
黒石組では、逃亡中に雪山で凍死した金庫破りの死体を蘇生させ、盗んだ金の在処を突き止めようとしていた。
そして、新吾の仕事は、その冷凍人間を連れ出すことであった。
だが、肝心の冷凍人間は神経がやられており、いまだ平常に戻らない。
そのうちに、黒石組の組員が一人、また一人と怪死を遂げていく。
金を独り占めにするためだと、黒石組の面々が疑心暗鬼になるのだが…。
殺人犯は誰なのだろうか…?」
「ハードボイルドミステリー」を名乗ってはおりますが、その実はやっぱり、ヘンテコな怪奇ミステリーであります。
と言うか、普通に読んで、犯人の目星はついても、動機に関しては絶対にわからないでしょうから、ミステリーと言えるのかどうか…。
でも、この奇想天外なところは、さすがは古賀新一先生! いまだ色褪せないように思います。
あと、巻末に、古賀新一先生が身辺について語った小文がありますので、掲載しておきます。(写真は真っ暗でちっとも判別できないと思いますが、もともとこんな感じです。)
・備考
ビニールカバー貼り付け。前の遊び紙、小口、p1、p80、p120にサインペンで落書き、しかも、それが裏に染みてる。前後の見開き、くっつき。
2019年8月16日 ページ作成・執筆