さがみゆき「猫は誰も殺さない」(220円)

「ちか子は、死んだ義妹、みち子の死が信じられず、頭がおかしくなっていた。
 みち子を探して、墓をあばいたり、同じ年頃の女の子を家に連れて帰ったりと問題行動ばかり。
 発端は、みち子の母親が、ちか子の父のもとに嫁いできた半年前に遡る。
 ちか子とみち子はすぐに仲良しになるが、二人の間には一つだけ障害があった。
 それはちか子の愛猫、チコであり、みち子は幼い頃のトラウマから猫を大の苦手としていた。
 しかし、ちか子は猫を決して手放そうとせず、二人の間に生じた亀裂は広がっていく。
 しかも、猫が赤ちゃんを産んでしまい、みち子はノイローゼ寸前。
 思い余ったみち子は、ある日、猫を残らず撲殺してしまう。
 親猫は最期の力を振り絞って、みち子を襲い、その傷がもとでみち子は死んでしまう。
 それ以降、ちか子は気が違ってしまうのだが…」

 実は、ミステリーです。
 時代を考えたら、まあまあの内容ではないでしょうか?
 それにしても、さがみゆき先生による猫が味わい深いです。
 可愛く描こうとしているのでしょうが、強烈に「どら猫」の風情が漂っております。
 うん、これぞ昭和の猫ぞ!!(注1)

・注1
 思い付きでもの言ってます。
 ちなみに、「じ○○○○○エ」に出てくる猫より遥かに可愛いと個人的には思います。
 でも、「オヨネコぶーにゃん」には敵わないな。

・備考
 カバー欠。鉄鋲により補強。巻末に貸出票貼り付け。カラーページに水濡れの痕あり。後ろの遊び紙に貸出票貼り付け、また、漢字の書き込み。

2016年3月29・30日 ページ作成・執筆

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