杉戸光史「赤毛の吸血少女」(220円)



「山野辺洋子は、父親の研究の都合で、東京から奈良県K町に引っ越して一か月。
 父親のやつれぶりが心配だが、さっぱり原因がわからない。
 ある日、新聞記者の兄、幸一が一週間の休暇をもらって、帰って来る。
 洋子は幸一に車で送ってもらうが、途中、道路に竹棒がばらまかれていて、事故を起こしそうになる。
 土手には、赤毛で真赤な服を着た少女がおり、にやりと笑うと、姿を消す。
 帰宅後、幸一がその少女の話をすると、父親は顔色を変える。
 どうも、父親の衰弱の原因は、あの少女にあるらしい。
 その夜、洋子は赤毛の少女が屋敷の様子を窺うのを目にして、外に出る。
 少女の姿はなかったが、飼い犬の鳴き声が聞こえたので駆け付けると、その少女が飼い犬の血を吸っていた。
 更に、赤毛の少女は洋子にも襲いかかる。
 洋子の悲鳴を聞き、幸一は少女を追いかけるが、逆に血を吸われ、彼女に支配される。
 赤毛の少女は山野辺家に入り込み、家族へ復讐を目論むのだが…。
 彼女の正体とは…?」

 黒枠ヒバリヒットコミックスにて単行本化されております。
 再録に際し、貸本のカラーページ(pp1〜8/単行本ではpp5〜12)に若干の差異が見られます。
 推測に過ぎませんが、原稿を紛失したか何かで、トレースしたのではないでしょうか?(真相は謎です…。)

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。カバーボロボロ、特に、背表紙色褪せ、かつ、下部欠損。鉄鋲による綴じあり。鉛筆で幾カ所か落書きあり(吸血少女に牙とヒゲ…)。巻末に貸出票の剥がし痕と鉛筆での数字の記入あり。

2021年4月16日 ページ作成・執筆

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