松下哲也「妖美伝」(220円)
・「石の島の巻」
「眼病で余命幾ばくもない大志。
自棄になった大志が無人の車に乗り込むと、エンジンをかけたとたんに、車は勝手に動き出す。
それどころか、車は空を飛び出し、見知らぬ島へと運ばれる。
そこは廃墟となった家が立ち並ぶ島で、人影はどこにもない。
大志を島に導いた謎の影が教えるところによると、島民は何物かによって地下に何十年も閉じ込められているらしい。
謎の影から超能力を与えられた大志は、島民たちを救い出すのだが…」
・「四ツの島の巻」
「大志が次に向かった島は、最底辺で虐げられた人々の住む島。
そこには「カースト様」がおり、ただでさえ食うや食わずの島民から金を搾り取っていた。
大志は「カースト様」を倒す為に、その城に向かう…」
正直な感想を言うと、妙なマンガです。
「石の島の巻」は沖縄、「四ツの島の巻」はインドを題材にしております。
沖縄が本土復帰をする以前に、沖縄を扱った点は興味深いとは思いますが、当然ながら、充分な理解の下に描かれた内容ではありません。
しかし、現在になって尚、「本土」の人間で「沖縄」について充分に理解した人間がどれだけいるか、かなり覚束ないものがあります。
そして、それは「沖縄」島民にも共通して言えるのでは…と私は感じるのですが、これは私の邪推なのでありましょうか?
・備考
ビニールカバーを剥がした痕あり。あとは、シミや水濡れ痕が若干あるものの、そこまでひどくなし。
平成27年7月12日 ページ作成・執筆