関よしみ「血色の闇」(1987年2月6日第1刷発行・1988年2月23日第4刷発行)
収録作品
・「血色の闇」(「なかよしデラックス」昭和60年4月号掲載)
「高校の合格発表からの帰り、景山美樹と男友達の森脇弘は交通事故に遭う。
事故がもとで、美樹は失明、悲嘆に暮れる。
が、幸いにも、弘の父の経営する病院で、美樹は角膜移植の手術を受け、視力を回復。
幸福な高校生活を送るかに見えたが、たびたび美樹は恐ろしいイメージを幻視するようになる。
美樹は角膜提供者について調べるが、詳しいことが一切わからない。
ただ一つわかったことは、美樹が手術が受けたのは、病院の中の「第七病棟」という場所だった。
そこは日本最高の移植技術と外科医が揃っているところらしいが、立ち入り禁止で、病院でも上部の人間しか入ることが出来ない。
美樹と弘は「第七病棟」について調べていくうちに、恐ろしい事実を知ることとなる…」
・「氷の学園」(「なかよしデラックス」昭和61年3月号掲載)
「谷口都和の学校に新しく赴任してきた宗方校長先生。
彼の紹介する夢学塾に通う生徒達は皆、成績アップ。更に、不良でも更正させてしまう。
夢学塾と言っても、普通の塾と違い、やることは睡眠学習。
手軽さが受けて、学校のほとんどの生徒が塾に通うこととなる。
しかし、皆、どことなく変わってしまう…」
・「殺意のテレフォンナンバー」(「なかよしデラックス」昭和61年1月号掲載)
「スキー事故により、左足を骨折して入院中の栗原糖子。
彼女が男友達の五島実へ公衆電話から電話をかけた時、間違った番号にかけてしまう。
そして、受話器の向こうの女性が殺害される様子を糖子は耳にする。
その際、糖子は名前を看護婦に呼ばれ、殺人犯は糖子の名を知ってしまう。
以降、糖子の身の周りでおかしなことが起こるようになる…」
後に、ミステリーサスペンスセレクションにおいて、再発行されております。
その際に、「殺意のテレフォンナンバー」は「リコリスは血のにおい」に差し替えられ、また、表題作は人物の描きなおしが行われております。
2015年4月2・3日 ページ作成・執筆
2016年5月3日 加筆訂正