関よしみ「血色の闇」(1996年4月12日第1刷発行)

 収録作品

・「血色の闇」(「なかよしデラックス」昭和60年4月号掲載)
「高校の合格発表からの帰り、景山美樹と男友達の森脇弘は交通事故に遭う。
 事故がもとで、美樹は失明、悲嘆に暮れる。
 が、幸いにも、弘の父の経営する病院で、美樹は角膜移植の手術を受け、視力を回復。
 幸福な高校生活を送るかに見えたが、たびたび美樹は恐ろしいイメージを幻視するようになる。
 美樹は角膜提供者について調べるが、詳しいことが一切わからない。
 ただ一つわかったことは、美樹が手術が受けたのは、病院の中の「第七病棟」という場所だった。
 そこは日本最高の移植技術と外科医が揃っているところらしいが、立ち入り禁止で、病院でも上部の人間しか入ることが出来ない。
 美樹と弘は「第七病棟」について調べていくうちに、恐ろしい事実を知ることとなる…」

・「氷の学園」(「なかよしデラックス」昭和61年3月号掲載)
「谷口都和の学校に新しく赴任してきた宗方校長先生。
 彼の紹介する夢学塾に通う生徒達は皆、成績アップ。更に、不良でも更正させてしまう。
 夢学塾と言っても、普通の塾と違い、やることは睡眠学習。
 手軽さが受けて、学校のほとんどの生徒が塾に通うこととなる。
 しかし、皆、どことなく変わってしまう…」

・「リコリスは血のにおい」(1987年)
「妊娠したという噂を流され、校舎から投身自殺した高樹由実。
 その噂は、優等生の由実に対する反感から、いじめっ子達が流したものであった。
 彼女達は、いじめられっ子の京子に命じて、由実の昼食にヒガンバナの実を混ぜ、由実が吐いている姿を妊娠していると言いふらしたのである。
 しかし、噂を信じて、由実を責め立てた教師が、ささいなことから大怪我を負う。
 このことを皮切りに、由実を自殺に追い込んだ、いじめっ子達が一人また一人殺されていく。
 事件の首謀者である冴子は、由実の亡霊に怯えるのだが…」

 講談社コミックスなかよしから出た「血色の闇」を再刊したものです。
 再刊にあたり、「殺意のテレフォンナンバー」を「リコリスは血のにおい」に差し替えております。
 また、表題作である「血色の闇」は、あとがきによると、人物の八割近く、描きなおしているとのことです。

2016年5月3日 ページ作成・執筆

講談社・リストに戻る

メインページに戻る