松本洋子「魔物語」(「なかよし」1993年3月号付録)
・「魔物語」
「第1話 にんじん大好き」
「たかしは人参嫌いの男の子。
食事の時には、人参を残して、いつもママに怒られる。
ある日、たかしは神様に人参が好きになるようお願いをする。
その祈りが通じたのか、食べ物が全て人参に見えるようになり、そのうちに、人参を食べることができるようになる。
しかし、食べ物以外のものも人参に見えるようになり…」
「第2話 最終バス」
「田舎に引っ越した、ひとみを訪ねる早智子。
ひとみの父親は会社の金を使い込んだ挙句、愛人と無理心中したため、精神を失調した母親と二人、母親の実家に引っ込んだのであった。
同情を装いつつも、早智子は負け犬となったひとみのことが愉快でたまらない。
夜更けに最終バスで帰ろうとする早智子に、ひとみは泊まっていく勧める。
最終バスが通るトンネルでは、人が何人も行方不明になっているとひとみは話す。
バスには他にも乗客がいたので、早智子は最終バスで帰ることにするが…」
「第3話 ファミリー」
「野村由佳の家族は、優しい両親と可愛らしい妹のエリの、平凡だが、温かい四人家族。
学校も楽しく、問題はないはずなのに、時々、たまらなく不安になる。
ある日、由佳はエリが6階のベランダから落ちたことを思い出す。
6階から墜落したにもかかわらず、エリは二週間で家に戻ってきた。
しかし、両親もエリも、そのことを記憶していない。
自分がおかしくなったのではないかと疑う由佳は、ある夜、真実に直面することとなる…」
「第4話 乗り合わせた死神」
「ある高層ビル。
父親に弁当を届けるために、実矢はエレベーターに乗り込む。
が、急な地震のために、エレベーターは停止、実矢を含めて七人がエレベーターに閉じ込められる。
そんな中、有名な占い師の女性が心臓の発作を起こす。
彼女は息を引き取る前に、エレベーターの中に、死神の化身がいると警告する。
不安に苛まされながら、皆は救助を待つが、今度は、停電になった短い間に、中年の女性が、占い師の持ち物のナイフを心臓に突き立てて、死んでいた。
死神はどこに…?」
なかよしコミックスの「魔物語」で、「そして闇はよみがえる」とカップリングで、単行本化されております。
単行本の方が付録本よりも若干、入手しやすいと思いますので、探すなら単行本をお勧めします。
2018年9月23日 ページ作成・執筆