好美のぼる「呪いの肌着」(1978年5月15日第1刷・1984年7月15日第13刷発行)

「香山三也子の父親は加代という女性と再婚する。
 三也子は、美しく、優しい母親ができたと喜ぶが、加代には裏の顔があった。
 実は、彼女には隠し子があり、また、前夫の遺した莫大な借金があったのである。
 そこで、三也子を亡き者にすべく、彼女は万霊教の教祖のもとに通う。
 万霊教は人を呪うことにより問題解決を図るというカルト宗教で、加代は三週間、修行を積む。
 そのお陰で、自在に呪いをかけられるようになった加代は、三也子の肌着を盗み出し、それを通して呪いをかける。
 呪いをかけられている間、三也子は別人のようになり、通り魔となって人を襲ったり、学校で飼育されている動物を喰い殺したりする。
 三也子の状態を心配した父親は、彼女を箱根の別荘で療養させる。
 だが、三也子についた家庭教師は、加代の呼び寄せた、万霊会の会員であった。
 二人は三也子に呪いをかけ、三也子が狂っているところをばっちり証拠に収める。
 更に、父親までも三也子に襲わせ、加代は最後の仕上げにかかるのだが…」

 下着に呪いをかけるという発想が全てのマンガと言っていいでしょう。(注1)
 とは言え、「ランジェリー」ではなく、「肌着」ですので、お色気な要素は皆無で、呪術をかけられると白目を剥くヒロインの蛮行がメインとなっております。
 ちなみに、ラストはかなりおマヌケです。(ありえないミスですよね。)
 んにしても、思ったのは、継母のブサイクなイモ娘、わざわざ引き取らんでもええのに…。

・注1
 もっと凄い作品に「呪いの学園」(笠倉出版社)があります。
 こちらでは「生理用品」に呪いをかけるという、実に生臭いことになってます。
 でも、その方が効果はありそうかも…。

2018年7月16日 ページ作成・執筆

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