泉道亜紀「人間回収車J」(2021年5月3日初版第1刷発行)
黒ずくめの男性が運転する、黒ずくめの軽トラック。
この車は「不要な人間」を条件さえそろえば、二度と戻ってこれない場所へと回収するという。
今日、この車に回収されるのは…?
・「回収リスト51 吉澤梨花」(「ちゃおデラックス」2020年3月号)
「吉澤梨花は男子からモテモテの女の子。
と言っても、言い寄ってくる男子はろくなのがおらず、女子からは距離を置かれ、唯一の肉親である母親ともうまくいっていなかった。
ある日、彼女は人間回収車を見かけ、その運転手に胸のときめきを覚える。
次いでやって来た人間回収車の女運転手は、彼に会いたいのなら、これを使うよう「人間回収券」を梨花に手渡す。
だが、人間回収券は実にリスキーなため、彼女は自分に言い寄る男たちにこれを使わせる。
こうして彼女は人間回収車の運転手と会えるようになるのだが…」
・「回収リスト52 上野玲美」(「ちゃおデラックス」2020年9月号)
「上野玲美と(名字不明)佳恵は不良娘。
二人は好き放題に振舞うが、仕返しが怖く、誰も文句を言う者はいない。
ある日、玲美と佳恵は人間回収車を見かけ、クラスの女子を回収させる。
女子は戻って来たものの、人を回収させたという噂が広がり、ますます玲美たちは怖れられるようになる。
これに目を付けた玲美は悪友の翔太の持っている軽トラを黒に塗らせ、彼には黒づくめの恰好をさせる。
こうして、玲美たちはいつでも人間回収車を呼べるとクラスメートたちを脅し、服従させるのだが…」
・「回収リスト53 渡部希華」(「ちゃおデラックス」2021年1月号)
「渡部希華は表面上は優等生ぶっていたが、裏では多大なストレスを抱えていた。
ある日、彼女は人間回収車を見かけ、新たなストレス解消法を発見する。
それは身寄りのない人を人間回収車に回収させるというものであった。
金髪の運転手の協力を得て、彼女はどんどん人を回収させるのだが…」
・「回収リスト54 湯島菜々美」(ちゃお付録「ホラーベストコレクション 闇」)
「湯島菜々美は貧乏な家の女の子。
彼女はいつも金持の娘の絵麻にバカにされていた。
ある日の下校途中、菜々美は人間回収車を見かけ、反射的に絵麻を回収させる。
これで自分をバカにする人はいないと思うも、翌日、絵麻は学校に登校してくる。
菜々美は、絵麻は金持ちの子だからお金を払って解放してもらったと考え、自分が回収されたら家に戻れないと悩む。
そんなことを考えながら、下校していると、絵麻とその母親を目にする。
絵麻は風邪をひいて苦しそうなのに、母親は娘をむりやり塾に連れて行っていた。
翌日、絵麻は風邪が悪化し、菜々美は心配して声をかける。
すると、絵麻は逆上し、菜々美を突き飛ばしたところを先生が目撃。
絵麻は暴力を振るったとのことで、母親は生徒指導室に呼ばれ、母親は娘に怒りをぶつける。
絵麻の菜々美への憎しみは募り…」
・「恋愛オンチ」(「ちゃおデラックス」2009年春の超大増刊号)
「杉山瑠衣は恋愛したことのない中学二年生。
ある日、彼女は上田という美術部の男子生徒と知り合う。
彼は瑠衣の友人、恵に片想いをしており、彼女の絵を描いていた。
瑠衣は彼のために恵に声をかけ、絵のモデルになってもらう。
だが、好きな女性にまっすぐな上田の姿を見ているうちに…」
ダークな発想が光る作品が多めの単行本です。
ただし、「回収リスト53 渡部希華」はラストがどうも納得できないな。(あの老人は必要とされているのでは?)
あと、併録の「恋愛オンチ」は泉道亜紀先生のデビュー作です。
普通の少女マンガで、青春してます。
2025年8月11日 ページ作成・執筆