穂実あゆこ「しゃぼん玉消えた」
(1988年4月20日初版第1刷・1989年7月25日第6刷発行)

 収録作品

・「しゃぼん玉消えた」(1987年「ちゃお8月号」マイラブコミックス
前回の事件から二年、中原せあらは高校三年生となり、科野秀介は彼のボーイフレンドとなっていた。
 せあらは人形師への道を歩み出していたが、三年生になった春の頃から、亡くなった姉と同じく、自分の作った人形が自然に動きす出すことに気付く。
 彼女はその能力に悩み、人形作りをあきらめ、秀介とも縁を切ろうとする。
 夏休み、人形作家の童門由紀の人形展から帰宅後、せあらは秀介を自室に案内する。
 彼女の部屋では、「しゃぼん玉」の歌が流れると、彼女の作った日本人形が浮遊し、ポルターガイスト現象が起きていた。
 日本人形は秀介に、自分は裕美であると告げ、自分を捜すよう頼む。
 裕美は、秀介の隣家の女の子であり、一年前から行方不明となるが、事件は迷宮入りとなっていた。
 また、この近辺では四年間に、同じ年頃の少女が五人も姿を消しており、同一犯で金銭目的ではないらしい。
 せあらは事件に深入りすることに逡巡するものの、童門家のパーティを訪れたことから否応なく関わりを持つこととなる。
 持って行ったはずはないのに、何故か、童門家に、あの日本人形が置き忘れられていたのであった。
 せあらと秀介が童門家を訪れると、急な雨で屋敷に足止めを食ってしまう。
 二人は、人形に導かれ、屋敷を調べていくうちに、童門由紀の恐るべき秘密が明らかになっていく…」

・「変身ボーイの昼と夜」(1987年「ちゃおデラックス」冬の号)
「市立冬野中学校。
 一年生の遠山聖児は徹底した平和主義者で、年上の不良にも有無を言わせぬ態度をとる。
 聖児の恋人、桃山五美はそんな彼に冷や冷やさせられるが、彼の三つ年上の姉、茉莉が近くの高校の「最強バイオレンススケバン」で、不良達もおいそれと彼に手が出せない。
 ところが、その姉が駆け落ちして、失踪。
 聖児に恨みを持つ不良達は、彼を拘束し、五美に乱暴しようとする。
 そんな時、彼は、不良達にある変わったお願いをする。
 聖児の持つ「別の顔」とは…?」

2020年3月6日 ページ作成・執筆
2020年6月6日 加筆訂正

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