大竹まなぶ「骨」(220円/1966年10月頃完成)
「考古学者を目指しながらも、学会から追放され、挙句の果てには前科持ちになってしまった沢村。
彼が学会を追放されたのは、ある驚くべき学説を研究していたためである。
その学説とは、紀元前3700年前の第四王朝時代のエジプトにて、学者達が自分達の中から一人、仮死状態にして、来世に送るという実験に関したものであった。
15年後、「エジプト・ミイラ展」が開催された際に、沢村はかつての同僚、徳大寺博士を訪ねる。
象形文字を解読した沢村は、生きたミイラがどれかを教える代わりに、金と蘇生手術に立ち会うことを要求。
かつての悪党仲間を使って、博物館から徳大寺博士の家へ例ののミイラを運ばせる。
そして、数千年の時を経て、ミイラを蘇えらせるべく、極秘の手術が始まる…」
非常に惜しい作品です。ほんまに惜しいです!!
元ネタは、ドナルド・ウォルハイム「骨」ですが、「学会から追放された考古学者がミイラ復活を目指す」というストーリーにアレンジされており、作者のガッツが窺えます。
そうして迎えるラストは、実に衝撃的。
しかし、このラストが、ストーリーとうまく絡んでなく、あまりに唐突で、理解しがたい点が悔やまれます。
きっちり伏線を張っていれば、佳作にはなったと思うのですが…。
誰かリメイクしてみませんか?
・備考
カバーに折れや引っ掻き、擦れといった痛みあり。巻末に「500」の書き込みあり。
2016年6月13・14日 ページ作成・執筆
2017年7月10日 加筆訂正