いばら美喜「謎の正体」(170円/1963年4月頃?)



「紅達矢の乗った船がサモア諸島で十日間停泊することとなる。
 そんな時、アミイという金髪の美女が彼を飛行機でタヒチ島へと連れて行ってくれる。
 彼女はタヒチ島に家を持つ金持ちで、宿泊させてくれるだけでなく、滞在中は車も貸してくれる。
 島に来た初日、島をドライブしてから、夜の浜辺で休んでいると、黒マントの男が話しかけてくる。
 黒マントの男は「魔術師」と名乗り、達矢に頼みごとをする。
 海の向こうのペトラ島にはユダヤ人のガラタが住んでおり、魔術師の娘、リマはガラタに誘拐されていた。
 魔術師は誰にも負けぬ力を持っているが、「人を救うことには使え」ず、達矢にリマの救出を一方的に頼む。
 それから三日後、達矢がアミイに暇乞いをすると、一つお願いをされる。
 それはペトラ島付近の潮の流れを調べてほしいというものであった。
 その理由として、アミイは宝石商で、ペトラ島で取れる宝石の取引をガラタとしたいと考えていると話す。
 達矢は彼女の願いを聞き、モーターボートでペトラ島へと向かう。
 しかし、途中、凄まじい大渦と出くわし、モーターボートはこっぱみじん、達矢は泳いでどうにかペトラ島へとたどり着く。
 そこで彼はペトラ島の海流の秘密を知り、ひとまずアミイのもとに戻る。
 その後、ペトラ島に乗り込んで、リマを助けようとするのだが…」

 毎度、奇抜な設定で読者の頭をぐちゃぐちゃにしてくれるミステリー・マガジン・シリーズですが、今回は「魔術師」。
 その「魔術師」と設定だけで万能ぶりを発揮し、人を殺しまくりですが、自分の魔術は「人を救うことには使えない」というへっぽこさ。
 超常現象まで起こす力を持っているのだから、頭を使えば、自分の力で何とかなりそうなもんですが…という突っ込みは野暮ですね…。
 あと、いばら美喜先生の描く金髪美人はやっぱり良いです。(アミイのモデルは映画女優か何かなんでしょうか?)

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。カバー貼り付け&痛み。糸綴じの穴あり。本文、シミが非常に多し。後ろの遊び紙にスタンプ押印あり。

2025年11月24日 ページ作成・執筆

東京トップ社・リストに戻る

貸本ページに戻る

メインページに戻る