月宮よしと「雨月物語」(220円)
「雨月物語」と銘打ってはおりますが、大筋は「吉備津の釜」(注1)で、中盤が「浅茅が宿」、ラストにちょびっと小泉八雲「耳なし芳一」の要素が入っております。
溝口健二監督の「雨月物語」や「怪談」といった映画の影響があるのではないでしょうか。(ちゃんと検証しておりません…。)
ド迫力で定評のある、月宮よしと先生にしては地味な印象ですが、ラストはスプラッター描写が炸裂しております。
個人的には、作品よりも巻末の宣伝コーナーの方に心惹かれました。
ノリにノッていたのでありましょうか、予告編から溢れるパワーが尋常でありません。
妖精マンガ(?!)「ちん・ちん・こばかま」と「守宮(やもり)の釘」がメチャクチャ気になるのですが、見たことがない…。(実在しているのかな?)
・注1
さがみゆき先生の「怪談雨月物語」(ひばり書房黒枠)も「吉備津の釜」をもとにしております。
さが先生の方は、女の情念によりフォーカスしており、粘っこさは遥かに上です。
・備考
ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。後ろの遊び紙に貸出票貼り付けあり。
2018年9月2日 ページ作成・執筆