池川伸治「花の百合子・毒の奇理子/炎の奇理子・双生児の鬼」(2019年11月30日発行)

 収録作品

「花の百合子・毒の奇理子」(東京トップ社)
「炎の奇理子」(東京トップ社)
「双生児の鬼」(ひばり書房)

 再評価(注1)の進む池川伸治先生の怪奇貸本マンガを三冊収録した、大盤振舞な一冊です。
 特に、「花の百合子・毒の奇理子」「炎の奇理子」は、あまりにもあんまりな内容で、代表作の一つと言って差し支えはないと思います。
 プレミアが付いて、入手はちと困難かもしれませんが、原書で手に入れる方がよほど大変ですので、興味のある方は気長に探してみては如何でしょうか?

 あと、言い訳ですが、今回、復刻版を紹介するにあたり、リンク先の文章を大幅に手直ししようかと考えておりましたが、断念いたしました。
 時間的な問題と、いくら稚拙とは言え、自分の書いた文章に多少なりとも愛着があったためです。
 リンク先ではネタばれしまくりですので、そういうのが嫌いな方はご注意ください。(もの凄く冗漫な文章で、読む人はいないとは思いますが…。)

 付録ペーパーには、成瀬正祐氏「花とモラルとベトコンと」、まんだらけ渋谷店の高橋一成氏「池川伸治と少女と愛と想いと その知り得る情報全てを初の池川作品リスト化」、まんだらけ札幌店の岩城理恵氏「池川伸治 少女たちの祈り」が掲載されております。
 「池川伸治 作品リスト」は資料性価値が非常に高い労作です。見ているだけでクラクラしてきます。
 また、成瀬正祐氏の文章は実に名文で、惚れ惚れいたします。

・注1
 最近、ツイッターやブログ等で、太陽プロの関係者の証言が得られ、太陽プロの実態が徐々に明らかになりつつあります。
 それにつれて、個人的には、池川伸治先生の株は下がりまくり…。
 以前からおぼろげに感じていたのですが、熱く社会批難を語っても、実際のところは、「他人には厳しく、自分には甘かった」のではないでしょうか?
 でも、これは、あくまでも私の印象に過ぎないので、鵜呑みにはしないようお願いいたします。

2021年9月27日 ページ作成・執筆

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