古賀しんさく「墓穴を掘れ」(190円)



「ふとしたきっかけで、新吾は、有名な実業家である竹内氏の息子、ミツオと親しくなる。
 少年は母親を亡くしており、また父親は病の床に伏せていた。
 秘書を務める、父親の弟が相手をしてはくれるが、一人っ子のため、ミツオは寂しくて仕方がない。
 孤独なミツオは新吾になつき、新吾も快く彼の相手をする。
 だが、秘書を務める、竹内氏の弟と外出した際、人相の悪い三人組にミツオをさらわれてしまう。
 息子の身を案じるあまり、父親の病状は急速に悪化。
 新吾は、三人組が潜伏しているらしい温泉地を訪れるのだが…」

 子供の誘拐事件を扱う内容ですので、「吉展ちゃん事件」に言及するセリフがあります。
 この作品が描かれた当時は、まだ事件の興奮冷めやらぬ時期ではなかったのでしょうか?
 もしかすると、古賀先生は、影響を受けて、この作品を描いたのかもしれません。

 「死にもの狂い@〜A」に再録されております。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。pp56・57、コマ内に米粒が挟まり、剥げ。

2018年9月26日 ページ作成・執筆

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